ヘルメットの取扱いについて
ヘルメットの取扱いについて
万が一のとき
ヘルメット性能を最大限発揮するためには、
日々のメンテナンスがとても重要です。
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01ヘルメットは、実はとってもデリケート。
ヘルメットは、外側からヘルメットの外殻「シェル(帽体)」と、衝撃エネルギーを吸収するための「ライナー」から成り立っています。
シェルには、近年色々な材質が用いられており、使われる用途などで大きく分類され、「FRP(強化ガラス繊維)」や「ABS樹脂」などが使われていますので、取扱やお手入れ時など、色々な事に注意して扱わなければなりません。 -
02ヘルメットは1度きりの衝撃で、もう使えない...
ヘルメットのライナーは、発泡スチロールから出来ており、強い衝撃が加わるとへこむことにより、衝撃エネルギーを吸収します。一度、ご家庭にある発泡スチロールを指などで強く押してみてください。へこんだ所は二度と戻らないはずです。
(くれぐれも自分のヘルメットやお店の商品では試さないでね!)
このことからも分かるように、万一ヘルメットに一度でも強い衝撃を受けてしまったら、二度と衝撃を吸収することが出来なくなり、大変危険なのです。また、強い衝撃を受けても外観上全く無傷に見えることがありますが、ほとんどの場合内側のライナーに損傷が生じています。(下記イメージ参照)このことから、万一、事故や転倒などで衝撃を受けてしまったら、そのヘルメットを使い続けずにすぐに交換するようにしましょう。当然、ヘルメットを投げつけたり、ヘルメットの上に座ったりなんて、絶対にダメ!ヘルメットは優しく扱いましょう。 -
03ヘルメットは熱にとっても弱い!
先程もお話した通り、ヘルメットの部品等にはプラスチック材質(熱可塑性樹脂)が多く使われています。プラスチックは、熱にはとっても弱いため、保管やメンテナンスにも気をつけなければなりません。ヘルメットに熱を与えると、ヘルメットのあらゆる材質が変質してしまい、ヘルメットの性能が発揮されなくなります。厳冬期の暖房機のそばや、車中などの異常に温度が上がる場所(50℃以上)、真夏の直射日光が当たる場所などには、絶対に保管してはいけません。また、メンテナンスの際も、50℃以上の熱湯を用いて丸洗いしたり、洗浄するのも良くありません。
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04改造も絶対ダメ!
ヘルメットの基本構造は、安全性能を徹底的に追求してはじめて設計されています。たくさん穴が開いている、サイクル用ヘルメットも安全性能を維持できる最大限の注意を払いながら設計されています。また、トップベンチレーション機構付きフルフェイスヘルメット(バイク用)は、6〜8つのエアホールを開けていますが、これは「安全性」を徹底的に研究して設計されているうえで最小限に抑えてあり、むやみやたらに開けている訳ではありません。
ですから、ヘルメットに穴を開けたり、切断・分解するような改造は絶対にしないでください。 -
05ヘルメットに塗装を施すなら、専門業者にまかせよう。
ヘルメットの基本材質は、有機溶剤系のラッカースプレーなどには大変弱く、少しでもそれらが付着してしまうと、たちまちシェルやライナーが変質してしまいます。こうなるとヘルメットとしての役目を果たせなくなり、使い物にならなくなってしまいます。
「オリジナルのヘルメットを作りたい」、「ペイントがしたい」とお考えのあなたは、迷わず専門の業者へ依頼しましょう。 -
06ヘルメットにも寿命があります。
ヘルメットは使用にともない、老朽・劣化等の経時変化によって、新品の時と同じ性能を維持できないこともあります。このため、ヘルメットの耐久性を考慮して、製品安全協会とJHMA(日本ヘルメット工業会)により、ヘルメットの有効期間を「購入後三年間」と定めています。
有効期間を過ぎたヘルメットは、事故や転倒の際に十分な保護性能を発揮しないおそれもありますので、十分にご注意ください。
また、有効期間の三年の間も、粗末な扱いをすると、寿命はさらに縮まります。それを避けるためにもしっかりとメンテナンスをしましょう。